今、私は中国蘇州に住んでいます。
さだまさしのお母様は昔中国に住んでらしたということで、彼は母の思い出をきっかけに、この物語を描いたそうです。この歌は中国湖北省武漢市にかつてあった漢口の租界を舞台に、恋人の出逢いから死別までを描いた物語で、女性側の目線で描かれています。とてもドラマチックで、まるで映画を見ているかのようで、聴き終わるとこの歌の世界の余韻が残ります。
私の頭の中では主人公の女性は60〜70歳で、夕刻の教会の鐘が響く中、死別した恋人の墓標に描かれた肖像画を見つめ、若かった当時を思い返しているイメージです。人物像と情景をとても感じます。思い出を一つ一つたどり、彼に語りかけ、そしてラストの「私とあなたのためにも教会の鐘の音は響く筈だった。。。そんな夢のすべてを、あなたさえも奪ったのは。。。」の強い心の叫びに続く、非常に切ない物語です。
私が初めてこの歌を聴いたのは高校生のころで、もはや何十年も前のことになります。その後まさか自分が中国で暮らすことになるとは思ってもいませんでした。人生とは不思議なものです。
私が中国に行くことを決めたのは2019年で、その時この歌を思い出しました。この歌に登場する漢口とはどこだろう?揚子江ってどこに流れているんだったっけ?租界とはどこ?など思い、行ってみたいと思いました。
地図を見てみると、漢口は湖北省武漢の一部であり、高速鉄道で蘇州から約4時間の距離でした。なかなか遠いです。。なのでとりあえず近い上海へ行って、外灘を散歩しながらこの歌に登場する租界をイメージしました。
その後コロナになり漢口の件はそのままになっています。現在コロナは概ね終わりましたので機会をみて行ってみたいと思います。
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